2016年8月31日 武義高校科学部のネジバナとヒメハルゼミの研究

2016年8月31日 武義高校科学部のネジバナとヒメハルゼミの研究

 美濃市泉町の岐阜県立武義高校で、奄美大島以南で見られるナンゴクネジバナに似たネジバナの発見があったと科学部の研究成果の発表がありました。
 DNA解析により、茨城県と千葉県で見つかっているナンゴクタイプのネジバナと同一であることが判明しており、岐阜県での発見報告は初めてです。
 5月初旬に普通のネジバナより一ヶ月早く咲いているのを科学部担当の吉井綾子先生が見つけ、SNSに載せたところ、筑波大学院生の目にとまり、奄美大島以南に咲くナンゴクネジバナに近い特徴を持つと指摘を受けました。6年前に校舎が建て替えられた時に土が変わったので、そのときに種が混ざっていた可能性があり、校内に侵入した経路についても調査を進める予定。
 また、美濃市須原の洲原神社裏にある鶴形山で、県の準絶滅危惧種とされているヒメハルゼミの個体数調査を10年ぶりに行ったところ、羽化個体数が減少していることが分かりました。ヒメハルゼミは、体長25mm前後の小さなセミで、「ウィ~ン・ウィ~ン」と合唱するかのように鳴き始めると、林の中がうなっているように聞こえてきます。吉井先生は、「準絶滅危惧種になっているセミなので、来年以降も継続調査をして、できれば天然記念物として保護の対象になれば」と話していました。