2016年7月21日 御手洗地区で虫送りが行われました

2016年7月21日 御手洗地区で虫送りが行われました

 美濃市御手洗地区で21日、市の無形民俗文化財に指定されている虫送りが行われました。
 これは、農作物につく害虫「ウンカ」を追い払うことで豊作を願う伝統行事で、市内では同地区と上野地区で毎年行われています。稲の切り株につまずき、命を落とした平安末期の武将斎藤実盛の霊がウンカとなったという逸話から、この霊をしずめるために行われています。
 御手洗虫送り保存会のメンバー30人が13時から神事に使うわら製の人形などを作り、午後3時ごろ、真木倉神社を出発。メンバーはおそろいの白い法被を着て、編みかさをかぶり、約2.5メートルの竹の棒に取り付けた御幣を先頭に「ウンカの神のおん立ちじゃー、降っても、照ってもおん立ちじゃー」と声を上げながら地区内を練り歩きました。
 最後に、同地区と大矢田の半道地区の境に担いできた人形をまつり、今年の豊作、厄よけを願いました。
 老人クラブ天寿会会長の古田克己さんは、「地域を盛り上げるために続けていきたい。若い人がいないので後が心配だが、守っていきたい」と話し、自治会長の幅一信さんは「自治会も協力して盛り上げていきたい。米作りはもうしていないが、安全や厄よけ、疫病から守る願いも込めています」と話していました。